現役ショップスタッフの鶴田です。
今回はパンツのシルエットの話。
パンツはカラダの半分を占めるアイテム。パンツのシルエットは着こなしに与える影響は多きいものです。
パンツが変われば流行が変わる…なんていわれるのも、そのため。
これから、どんなパンツのシルエットがトレンドになるのか?
知りたい方は是非ご一読を。
トレンドは振り子
トレンドは振り子のようなものです。
タイトシルエットが流行れば、やがて振り戻しでボリュームシルエットが流行りだす。
人間、長く同じ状態で続くと飽きが来るもの。飽きてくると真逆の物が魅力的に見えるものです。
豪華なおせち料理が続けば、庶民的なラーメンが恋しくなる。
さっぱりしたそうめんが続けば、こってりと焼き肉が食べたくなる。
そんな「飽き」「真逆の物に魅力を感じる」という人の心の移り変わりはファッションも一緒なのです。
メンズのパンツのシルエットは多少の太い・細いの移り変わりはあれど”テーパード”と呼ばれる裾に行くにしたがって、徐々に細くなるシルエットが王道中の王道。
テーパードシルエットが主流になって約10年くらいかな。
ここまで長い間”テーパードシルエット”つまり裾幅が細いパンツが続くと、さすがに飽きてしまっている人も出てくるの事実。
この「飽き」が次のトレンドを生み出すのです。
トレンドの発信源パリコレではブーツカットが復権
トレンドの発信源はパリコレをはじめとしたファッションショー。
2020年春夏の最新コレクションでは、ブーツカットのシルエットは多用したパンツが散見されます。
ここまでは、スキニーパンツの一大トレンドを作り上げたデザイナー「エディ・スリマン」がデザイナーを務めるセリーヌのコレクション。
エディがどんなパンツのシルエットを打ち出すのかは、コレクションの度に注目を浴びています。
今回、提案されたのは「ブーツカット」。
ブーツカットはひざ下から裾まで徐々に裾が広がっていくシルエットですね。
徐々に裾にかけて細くなっていくテーパードパンツの真逆を行くシルエットですね。
裾幅の太い・広い”パンツの流行の兆しが生まれるのが2019年秋冬から2020年春夏…と言えるでしょう。
トレンドは徐々に広まり、変化するモノ
パリコレでブーツカットが打ち出されていたから、一般庶民の我々にもすぐに「ブーツカットのトレンドがやってくるぞ!!」という風になるかというと...。
当記事冒頭で「トレンドは振り子」と解説しましたが、振り子は左右に流れるように揺れるモノ。
いきなり右だったものが左に。左だったものが右に…といった風に瞬間移動することはありません。
トレンドの変化は”徐々に”起きる物なのです。
となれば、いくらテーパードシルエットに飽きてしまったから、と言って全く真逆のブーツカットが我々一般層に広がることはありません。
テーパードよりも裾幅が広く、ブーツカットよりも裾幅が狭いシルエット…ストレートカットのパンツが、まず我々一般層ではトレンドになってくることでしょう。
実際にユニクロが手がける世界的なデザイナーとのコラボライン「ユニクロU」でもここ1~2シーズンストレートシルエットのパンツが提案されています。
我々庶民の味方であるユニクロ。エルメスのデザイナーも務めた世界的なデザイナーであるクリストフ・ルメールとのコラボラインであるユニクロU。
世界的なデザインを庶民でも理解できる形で提案するのが「ユニクロU」の使命でもあります。
そんなユニクロUが提案するのが「ストレートカット」なのは、トレンドのユリ動きの中で絶妙なタイミングなのは理解できるでしょう。
ちなみにスーツの場合、裾幅を「20センチ」程度にすると、テーパード感が弱まってストレートっぽい印象に近づきます。
スーツを買い替える時は裾幅を広げるお直しをしてみるのも良いでしょう。
末端は視線が止まり、意外と目立つ部分になります。ここを変えるだけでパンツの印象がグッとトレンドフルになることでしょう。
今回はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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