現役販売員の鶴田です。
冠婚葬祭~カジュアルまで対応する革靴は、内羽根のプレーントゥの黒です。
万能革靴の選び方や仕事用の革靴をオンオフ兼用に変身させるマル秘テクニックも解説します。
目次
冠婚葬祭なら、ストレートチップ&内羽根の黒革靴1択...だけど。
靴のフォーマル度を大きく左右するのは
- 色
- 羽根→紐を通す部分の形状のこと
- つま先のデザイン・形状
の3つです。
洋服は、”色が暗ければ、暗いほどフォーマルに”、”色が明るければ、明るいほどカジュアル”に感じます。
となれば、フォーマルさが求められる冠婚葬祭では、靴の色は、当然「黒」がベストですね。
で、万全を期すなら、「羽根」と「つま先のデザイン」にも気を配ると良いでしょう。
羽根とは、紐を通す部分の形状のこと。
紐を通すパーツの部分が外付けになっているのが、「外羽根」。

紐を通す部分のパーツが、靴本体と同化しているのが「内羽根」です。

外羽根は、軍隊の靴をルーツに持ち、カジュアルな印象に。
内羽根は、貴族の宮廷靴をルーツに持つため、フォーマルな印象を感じさせます。
冠婚葬祭を使うなら、内羽根を選んでおくと安心ですよ。
次につま先のデザイン。これも、デザインによってフォーマル度が変わります。
一番フォーマルなのが、「ストレートチップ」。横一線にステッチの入ったデザインのことを指します。つま先に被せものをしたようにも見えるので、「キャップトゥ」なんて言い方もします。

ということで、ここまでを総括すると「黒の内羽根、ストレートチップ」が、冠婚葬祭だとベスト...ということですね。

な~んてことは、どのファッションサイトでも、解説してある内容。
でも、ぶっちゃけ「冠婚葬祭で、足元を凝視するヤツなんていねーよ」って思いませんか?
足元は、末端ゆえに実は、目立つ部分なのですが...。詳しくは「オシャレは足元から」は本当なのか嘘なのかを解説で解説しています。
足元は目立つとはいえ、所詮ファッションはパッと見。
識別できるのは
- 色
- スニーカーなのか?革靴なのか?
程度。
内羽根or外羽根。つま先のデザイン...なんていうのは、正直なところ識別は不可能でしょう。
ルールはルールとして、覚えておいた方が、思わぬところで恥をかく心配はありませんが...。
ぶっちゃけ、「そんな細かいところまではわからない」という現実を踏まえると、冠婚葬祭だけにとどまらず、カジュアルまで幅広く使えるデザインを選んだほうが賢いというものです。
スーツの着こなしに大切なのは、「統一感」です。詳しくはスーツをオシャレに着こなすために必要なのは、立体感、高級感、統一感の「3つの感」で解説しています。
「内羽根・ストレートチップの黒革靴」は、そのフォーマルさゆえに、冠婚葬祭やお堅いビジネスシーンには「統一感」が出て、最適ですが。ビジネスカジュアルなど、カジュアルなシーンでは、フォーマルさが邪魔をして「統一感」が出ないのです。
カジュアル対応まで考えるなら、プレーントゥの外羽根黒革靴
革靴の細かいディティールは、パッと見では、どうせわからないわけです。だったらカジュアルでも兼用できる革靴を選んだほうがコスパははるかに優れるというものです。
コスパとは、(買った金額÷使った回数=1回使うあたりの金額)です。カジュアルでも使えるようにすれば、着用頻度も高くなり、コスパもぐっと上がります。
まずは、色。パッと見でも、さすがに色は識別できますから、フォーマルな黒がベストですね。
次に「羽根」。ここは、パッと見では、「外羽根」か「内羽根」か識別できません。「外羽根」にして、フォーマル度を下げたほうが、休日使いしやすくなります。

次に「つま先のデザイン」。ここもパッと見では、識別できません。なので、上の画像のように穴飾り(ブローぐ)のあるデザインを選ぶと、フォーマル度も下がり、カジュアル使いもしやすいですが...。
かなりカジュアル度が高くなるので、思わぬところで恥をかく可能性もゼロではありません。
ここは、「ストレートチップ」よりもカジュアルで、「ブローグ」よりもフォーマルな「プレーントゥ」がおすすめ。

「プレーントゥ」以外にも、ストレートチップ未満ブローグ以上のフォーマル度のデザインは、他にもありますが...。「プレーントゥ」が流通量も多く、お気に入りの1足を探しやすいでしょう。
つま先の形で靴のフォーマル度は変わる
革靴のフォーマル度を左右するのは
- 色
- 羽根
- つま先のデザイン
の3つですが、もう一つ大事な要素があります。
それがつま先の長さ。
長いつま先=ロングノーズは、フォーマルに見えます。

丸いつま先=ラウンドトゥはカジュアルに見えます。

カジュアル度の高いラウンドトゥを選ぶと、ビジネスカジュアル~カジュアルシーンでも合わせやすいでしょう。
フォーマルルールにおいて「冠婚葬祭で履く靴は、つま先が長くなきゃいけない」なんてルールはありません。ルールがない以上、着回ししやすいラウンドトゥを選んだほうが、賢い選択でしょう。
手持ちのビジネスシューズも紐を変えれば、カジュアル兼用靴に!
「オレの靴はつま先が長いから、カジュアル使いは無理か~」
ほとんどのビジネスシューズは、ロングノーズ。こんな風に思う人も多いでしょう。
ここ数年、使いまわしがしやすいラウンドトゥがトレンドの中心でしたが、実はカジュアルファッションでも「ロングノーズ」が人気復活の兆しがあります。
画像は2019年春夏のパリコレクション。いまやユニクロなど、どのブランドでも見かけるスキニージンズの火付け役となった、デザイナー「エディ・スリマン」が手がける「セリーヌ」というブランドのスタリングです。
カジュアルスタイル・スーツスタイルともに、ロングノーズ=つま先のとんがった靴が使われているのがわかるはず。カジュアルファッションでも、ロングノーズの再評価が始まりつつあります。
とはいえ...これってあくまで2019年の春夏。しかもパリコレ。まだ一部の人しか知らない、来年のトレンドの話。
「ロングノーズがトレンドなの?じゃあ今週末ロングノーズの革靴を履いてみるベ」なんて思っても、まだほんのごく一部のファッションマニアの人しか知りませんからね。ファッションマニアでもなんでもない人からしてみれば、「なんで仕事用の靴履いてんの?」と思われてしまうのが関の山。
トレンドは「知る」のも大切ですが、「一般的なファッション感度の人も理解できるタイミング」で取り入れるのが重要。
今のタイミングでロングノーズの革靴をカジュアルで使うなら、「これは仕事用の靴じゃないんだぜ~」というのが、パッと見でわかる工夫が必要です。
その工夫の一つが「靴の紐を変える」こと。
黒い靴におすすめなのは、白い靴ひも。パッと見で「仕事用の靴」には見えないはず。

フォーマルな印象の強いロングノーズも、ひもの色を変えて「仕事用の靴っぽさ」を取り除けば、カジュアルでも使えるようになるのです。
仕事の時は、黒い靴ひもでフォーマルに。休日は、白い紐に変えてカジュアル使いに。紐一つで、手持ちのビジネスシューズをオンオフ兼用靴に変えることが出来てしまいます。
「いちいち紐を変えるの、めんどくさいよ」
確かにひと手間かかりますが...。上質なカジュアル用革靴を買おうと思ったら、3万は必要なもの。数百円の紐一つで、印象を変えれるなら安いものです。
革靴にかけるべき金額はオシャレになるには、いくら位の革靴がいいのか?3万円前後が履き心地・革質・デザインが良くておすすめで詳しく解説しています。
ちなみに、トレンドはある日を境にころっと変わるものではなく、徐々に広がっていくもの。
いくら「ロングノーズ復活の兆し」といっても、ラウンドトゥが全盛の今、画像のような靴は、さすがに長すぎ。

ロングノーズの紐を変えて、カジュアル使いするなら、これ位の長さが周りからも理解してもらえるオシャレになるでしょう。

セリーヌの画像をみても、つま先こそ尖がっているものの、靴の長さ自体は、それほど長くないのがわかるはず。

今回はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございます。
One Reply to “冠婚葬祭~カジュアルまで1足でオッケー!万能革靴の選び方解説。”
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