雨の日でも、晴れの日でも、休日も履けて、しかも長持ちする革靴の選び方解説。

現役販売員の鶴田です。

もうすぐ梅雨。

雨続きの毎日に加えて、晴れた日に限って突然のゲリラ豪雨。

出勤時や帰宅時、外回りの時に降られれば、革靴もビッチョビッチョになってしまうこともあるでしょう。

こんな時にレインブーツいわゆる長靴があれば大助かりですが...。

雨の日しか履けないレインブーツって何だかもったいない。

お金のかからないオシャレの秘訣は、「購入金額÷使った回数」した時に割安になるようにすること。

雨の日しか使えないレインブーツは、使用頻度が少なく「購入金額÷使った回数」すると、どうしても割高に...。

今回は雨にも強く、晴れの日も履けて、カジュアルスタイルにも対応...しかも長持ちという使用頻度最強=コスパ最高の革靴解説でございます。

雨の日も履ける革靴に最も大事なのは靴底。

「どうせゴム底の靴を選ぼうって話でしょ?」

正解。

革靴のソール(=靴底)の素材は大きく分けて2つに分類できます。

1つ目は、レザーソール。その名の通りレザーで出来たソールですね。

レザーソールのデメリットは水に弱いこと。

水たまりの足を突っ込んでしまったり、大雨に降られれば、確実に水が染み込んで、中の靴下までビチョビチョになってしまいます。

でもレザーソールにだって、メリットはあるんです。それは柔軟性。

後述するゴム底と比べると、柔軟性に富み、歩行の際の複雑な足の裏の動きにもフィットしてくれる。

馴染むまでは、ちょっと堅いですが馴染んだ後はレザーソールの方が歩きやすいのです。

歩く際の衝撃吸収性は高くはないので、正確に言うと中短距離を歩きやすいのがレザーソールと言えますね。

こんな感じに、アイテムのメリット・デメリットは表裏一体。

各アイテムや素材のメリット・デメリットを私はアパレル業界歴10年以上のキャリアの中でたたき込まれています。

メリット・デメリットのどちらを重視するかに、その人の「価値観」や「個性」が現れます。

「あなたの個性を感じるファッション」を見つけられるように、私のブログではメリット・デメリットをそれぞれ明記するようにしているのです。

...最近ブログ書いていると、話が脱線するんだよな~(^-^;

今回も脱線してしまった。

で、話を戻して今度はラバーソール、いわゆるゴム底のメリット・デメリット解説。

デメリットは、「重くなる」こと、「堅い」こと。

個人の筋肉量なども関係しますが、基本的には重い靴は歩きにくい。場合によっては振り子の原理で、重い靴の方が脚を前に振り出しやすいんですけどね。

中短距離を歩くなら、とりわけ重い靴である必要はないでしょう。

その代わり、歩く際の衝撃吸収性は高いし、疲れが出てきたときは、前述の振り子の原理で足を前に振り出しやすい。

長距離を歩く場合は、ゴム底が適しているでしょう。

そして「水に強い」。

今回の「雨の日も履ける革靴」という文脈で考えると、ベストチョイスはラバーソールで間違いありません。

でも「ゴム底」は必要条件であり、十分条件ではありません。

もう一つのポイントは「ソールの高さ」。

ソールの低いゴム底では、突然のゲリラ豪雨や不意に水たまりを踏んでしまった時に、あっという間に浸水してしまいます。

photo by https://ameblo.jp/refinearms-yrc/entry-12132023974.html

ソールの低いゴム底は、あくまで「雨の日に滑らない用」という設計思想ですね。

基本的に、アッパー(靴の上部分)やアッパーとソールの縫い付け・接着部分から雨や水は染み込んできます。

アッパー部分は、水に強いレザーや防水スプレーで防水性を上げることは出来ますが…。

やっかいなのは、アッパーとソールの縫い付け・接着部分。

高いソールの物を選んで、なるべく「地面」と「アッパーとソールの接着・縫い付け部分」の距離を離してあげることで、濡れにくくするしかないのです。

ソールのゴム素材の部分の厚さが最低でも5ミリ以上、出来れば1センチくらいい。ソール全体で1.5センチ以上あるものを選べば、アッパーとソールの縫い目・接着部分が浸水するリスクを大幅に軽減できます。

photo by https://www.british-made.jp/fs/british/cheaney/gd947

 

ダイナイトソールは雨にも強く、すり減りにくい

雨の日でも浸水しにくい革靴のポイントは、

  • ラバーソール
  • ラバー部分の厚みが最低でも5ミリ以上、出来れば1センチは必要

なわけですが...。

そうなると、必然的に靴そのものが比較的ごついフォルムに。

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これはこれで素敵で、私は大好きなフォルムですが...。

靴は「薄くシャープなフォルム」の方がフォーマルな傾向にあります。

最もフォーマルな服装であるタキシードに合わせるためのシューズである「オペラパンプス」を見ても、その傾向は明らか。

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タキシード
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となると、ボリューミーなソールはカジュアル度が高くて、スーツスタイルに合わせにくいという弊害が...。

photo by https://www.british-made.jp/fs/british/cheaney/gd947

雨の日に浸水しにくい程度にボリューミーなラバーソールで、ビジネスで使える程度に薄めなソール。

そんな絶妙なバランスをついてくれるのが「ダイナイトソール」。

ダイナイトソールとは、スパイクのようなスタッズが付いたラバーソール。

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スタッズがついているがゆえに、雨の日でもグリップ力は抜群。スタッズ自体も側面から見たら、まず目立たず靴のフォルム自体も非常にスッキリとしています。

photo by http://shop-tokyo.jp/?pid=123716816&view=smartphone

 

加えて、秀逸なのがソールの厚さ。

スッキリとしたドレッシーなフォルムを保ちつつ、ラバー部分の厚みはしっかり5ミリをキープ。

雨の日でも浸水しにくい高さをギリギリのラインで保ってくれています。

photo by http://shop-tokyo.jp/?pid=123717074

しかもダイナイトソールは、すり減りにくい。私のダイナイトソールの革靴は、最低でも週に1回、多いときは週3回のペースで5年は着用していますが、未だにソール交換する必要は見受けられません。

私は「購入金額÷使った回数」のロジックの元、奮発価格の革靴を修理しながら、長くたくさん使おう…と提唱しています。

たくさん使えば高級品でも一回使うあたりの金額は割安になるし、修理できるから長く使いやすいのが革靴。

とはいえ、修理だってタダじゃありません。むしろ1回辺り一万円程度かかってしまう事も珍しくありません。

いくらたくさん使えば1回使う当たりやすくなる……と言われてもランニングコストがかかるんじゃ元の木阿弥(この表現使い方あってる?)

靴の修理の理由の大半がソールのすり減り。すり減りにくいダイナイトソールは、靴のランニングコストをググっと抑えてくれます。

「お金をかけないオシャレする」という文脈において、ダイナイトソールは強い味方なのです。

 

ダイナイトソールと言えばここ。「サンダース」の革靴は全天候型&オンオフ兼用&すり減りにくい

「よし!じゃあダイナイトソールの靴を買おう!!」

いざ靴売り場に行くと、気に入った靴に限ってレザーソールだったり……なんてのは靴の買い物あるある。

意外とダイナイトソールの革靴って少ないものです。

となれば気に入ったデザインの中からダイナイトソールのものを探すのではなくて、ダイナイトソールの靴の中から、気に入ったデザインを見つけたほうが選びやすいというもの。

そこで、イギリスの老舗靴メーカー「サンダース」の登場です。

photo by https://www.roco2web.com/shopdetail/000000005341/

 

実はサンダース社の靴は大抵がダイナイトソールを使用しています。

サンダースと言えば、ダイナイトソール。ダイナイトソールと言えば、サンダースなのです。

サンダースは、イギリスの軍隊に革靴を卸している由緒正しい靴メーカー。

軍隊ゆえに丈夫で雨にも強いダイナイトソールを使用しているわけです。

さらに靴のフォルムも秀逸。サンダースの革靴はオンとオフ兼用するのにうってつけなフォルムを持っています。

上述したように靴は
・薄くシャープなフォルムのほうがフォーマル
・ぼってりボリューミーなほうがカジュアル
な印象を与えます。

シャープ過ぎるとカジュアルで使いにくく。

シャープなトゥ
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ボリューミーすぎると、フォーマル・ビジネスで使いにくい。

photo by https://jmty.jp/tokyo/sale-sab/article-aby9s

サンダースは、「オフィサーシューズ」と呼ばれる軍隊の内勤職が使用する革靴に定評のあるブランド。

軍隊ゆえにやや丸みのある控えめなボリューム、かつオフィス勤務ゆえに適度なシャープの両方を持ち合わせているのです。

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こうやってブランドのバッグボーン(軍隊だからダイナイト、内勤だからシャープなフォルムといった感じ)を知りながら、アイテムを見極め、最適なアイテムを見つける……という作業も、ファッションの醍醐味だと私は思います。 

ただ単に、視覚的に「サンダースの靴は、丸過ぎず、シャープ過ぎないからオンオフ兼用出来そうだな」と言う目利きでも、なんの問題もありませんが…。 

「アイテム」と「ブランドのバッグボーン」と「自分の好み」が、カチッとハマった時の快感。

そしてその快感を味わった上で手に入れたアイテムへの愛着は一段と深まるモノです。

今回はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございます。