思い切って高い服を買うなら、「素材の耐久性」に注目しよう。素材の目利き力養成講座

現役販売員の鶴田です。

高い服ほど長く着たい...というのは誰しもが思うところでしょう。

でも素材の選び方を間違えると、むしろ高級品こそ長持ちしない...なんてことも。

今回は服の耐久性を見極める、素材のお話です。

同じ金額ならたくさん使ったほうがお得だけど…

服の高いか安いかは、購入金額では決まりません。

決めては「購入金額÷使った回数」。

たくさん使えば、高級品でも割安にり
格安品なら、誰よりも安く手に入れた…に等しいわけです。

じゃあ、なんでもかんでも高頻度で使えばいいかっていうと…世の中そんなに上手くは出来ていないんですよね〜

素材そのものの耐久性が低いと、たくさん使いたくても、そもそもたくさん使えない。

・デリケートな繊細な生地は手頃価格で
・奮発するなら耐久性の高い素材を
といった感じに、素材の耐久性に応じて服にかける予算を調節するのがいいでしょう。

「どんな素材が丈夫で、なにがデリケートなのかわからん…」という人も多いでしょう。

今回は、耐久性のある素材・弱い素材を見極める知見を養う回でございます。

一部例外的なモノもありますが、今回の内容を知っていれば、服にかけるお金を圧倒的に少なくできるでしょう。

丈夫な素材の目安は、「硬い」「厚い」

手触りでいうと、「ガサガサ」「ゴワゴワ」といったところでしょうか。

代表的な素材を上げると「オックスフォード」

よくシャツで使われている素材ですね。

ユニクロで言うとコレ。

「オックスフォードシャツ(ボタンダウン・長袖)」

photo by https://www.uniqlo.com/jp/store/goods/419008-01#thumbnailSelect

ユニクロに行って、このシャツを触ってみてください。

「ゴワゴワ」っとした手触りを感じるはず。

他には「デニム」。

大人が選ぶべきデニム
photo by https://www.google.co.jp/search?q=%E7%94%9F%E3%83%87%E3%83%8B%E3%83%A0&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwj-jJOR9MLZAhVEe7wKHdm-BOoQ_AUICigB&biw=1821&bih=868#imgrc=pJKYmDVhEUsZIM:

ジーンズなんて頻繁に買い替えないでしょ?

ルーツは作業着ですからね。丈夫なのです。

秋冬のニットで言うと、糸の細い「ハイゲージ」よりも、中太の「ミドルゲージ」、極太の「ローゲージ」のほうが丈夫ですね。

画像は上がハイゲージ、真ん中がミドルゲージ、下がローゲージですね。

ハイゲージニット
photo by http://pds.exblog.jp/pds/1/200905/04/81/b0139281_16585383.jpg
photo by https://aucfree.com/items/j527762573
ローゲージニット
photo by http://blog-imgs-56.fc2.com/r/y/u/ryutam15/20120919090341f90.jpg

 

私の私物のミドルゲージニットは、街着はもちろん、スポーツに部屋着に、しまいには洗濯機不可なのにネットに入れて洗濯機で洗っても、びくともしない(笑)

1枚で装飾性抜群のオシャレアイテム
photo by http://store.tomorrowland.co.jp/shop/tomorrowland/item/view/shop_product_id/22491 ※参考画像

原則的に耐久性は、ローゲージ>ミドルゲージ>ハイゲージなのです。

あと、「レザー」も丈夫。

バイク乗りが、転倒の際身を守るために着る服もレザー素材。

いわゆるライダースジャケットですね。

少しだけ寒いときに使える、格安防寒アイテム
photo by http://ord.yahoo.co.jp/o/image/RV=1/RE=1539401875/RH=b3JkLnlhaG9vLmNvLmpw/RB=/RU=aHR0cHM6Ly9ubC5waW50ZXJlc3QuY29tL3Bpbi80NTAwMDgxODc3NTk3NjgzMjIv/RS=%5EADBUtxOh9YxZhbdgRzGd3wF05Px1ZY-;_ylc=X3IDMgRmc3QDMD9yPTE5Jmw9cmkEaWR4AzAEb2lkA0FOZDlHY1NidFV4WGtYakR2NDF0RGVrenBsTzVfZ3pQTjVxQlRpaGhZSWJJY0dWdXNyZE9faEMyNURQR0MyTQRwAzQ0T040NE9ENDRLcjQ0T0I0NE84NDRPVklPYTF0LldrbHVPQ3VlT0RpdU9EZy5PRGx3LS0EcG9zAzM5BHNlYwNzaHcEc2xrA3Jp

財布も大抵はレザー素材。

お財布って毎日使うのに3年くらいは使い続けるでしょ?もちろん、例外はありますが、レザーは丈夫なのです。

他には「化学繊維」も非常に丈夫。

スポーツウェアやアウトドアウェアに使われるのは、大半が化学繊維。

ヘビーな環境での使用が想定されるアイテムに使われている事実からも化学繊維の耐久性の高さは理解できるでしょう。

これまで数百着、金額にしても数百万円を服に投資してきましたが、ヘビーユーズしつつも、長く手元に残った服は、ほとんどが丈夫な素材。

今なら、断言できます。

お金をかけるなら、「丈夫な素材の服」です。

丈夫ゆえに、たくさん使っても、劣化しにくい。

良いコンディションでたくさん使えるから、いつもオシャレ(もちろん着こなしも重要。)高級品でも「購入金額÷使った回数」で考えた時に安い買い物にすることが可能なのです。

服は、ファストファッションだけでも十分に楽しめることが出来ますが...。

ファストファッションも元をただせば、「デザイナーズブランド」や「ラグジュアリーブランド」の最新コレクションを、万人に受けるように薄めたデザイン。

ファストファッションの源流となる、「デザイナーズブランド」や「ラグジュアリーブランド」にこそ、ファッションの奥深い楽しみが秘められているのです。

ファッションの楽しさにハマってくると、いずれもっとディープな「デザイナーズブランド」や「ラグジュアリーブランド」「クラシック系のブランド」など、高級なアイテムの良さにもひかれてくるはず。

そんな時に「興味はあるけど、お金がなくて手が出ない...」そんな理由で、ファッションのもっと深みを知りたい欲求をあきらめてしまうのはもったいない。

ファッション業界的にも、それは大きな損失であるとも言えますね。

だから、私は「購入金額÷使った回数」のお金のかからないオシャレを提唱するのです。

短期的には大きな出費であることは変わりありませんが、中長期的に見れば、決して高い買い物ではなくなるからです。

そんな「購入金額÷使った回数」のロジックを支えるのが素材の耐久性である...というわけ。

デリケート素材がオシャレの決め手

上のような解説を読むと、「じゃあ、丈夫な素材の服だけ買うようにすれば、割安になるのか?」という理解をする人もいると思いますが...。

そう単純じゃないのがファッション。

ファッションって奥深いんですよ(笑)

オシャレ、とりわけカジュアルシーンにおけるオシャレのコツは、「スーツ的要素を着こなしに取り入れること」「スーツスタイルをベースに、TPOに応じて崩す」こと。

スーツスタイルは、「男性が最もステキに見える着こなし」です。

女性に「男性のファッションで一番好きな着こなしは?」と聞くと、99%「スーツ」と返ってくる。

ならば、カジュアルファッションでも着こなしに「スーツ的要素」を取り入れた方がオシャレに見える...という発想は、少し考えれば誰しもが思いつくことでしょう。

実際、これは別に私が生み出した理論...というわけではなく、意識・無意識、論理的・感覚的かは別にして、オシャレな人は誰しもが実践している内容。

多くの人が実践しているからこそ、まぎれもない真理...ともいえるでしょう。

で、話を戻して素材の話。

スーツスタイルに使われる素材は、スーツもシャツもウォームビズに使うニットも、どれも細い糸を使った繊細な素材。

ゆえに上で解説した丈夫な素材と比べると、圧倒的に脆い。

たくさん使えば、あっという間に「シワになったり」「テカったり」「毛玉が出来たり」「ちょっとしたひっかけで破れたり」ととにかく繊細。

...なんですが、その繊細な素材感こそ「スーツ的要素」の象徴。

着こなしに「スーツ的要素」を取り入れるには、繊細な素材感は切っても切り離せない存在なのです。

デリケートな素材は、「柔らかい」「薄い」

手触りで言うと、「サラサラ」「ツルツル」「なめらか」といったところでしょう。

デリケートな素材は、スーツスタイルに使われる素材...をイメージすれば、理解しやすいかな。

例えば、スーツに使われるウール生地。

スリーピースのおすすめ生地
photo by http://okakeiichi.com/wp-content/uploads/2014/01/20140115005.jpg

極細の繊維から作られてウール生地は極めて繊細。

お手入れやローテーションを怠ると、すぐにテカったり、シワになったり...。

高密度の生地なら、極細の糸でも耐久性を望めますが...。

生産に手間暇がかかる高密度の生地は、原料の高騰も相まって、なかなかお目にかかれない存在になってしまっております。

基本的には、スーツのような極細ウールで作られた生地はデリケート...と思っていいでしょう。

シャツで言うと、「ブロード」が繊細な生地にカテゴライズできますね。

ユニクロで言うと、コレ。

「エクストラファインコットンブロードシャツ(ボタンダウン・長袖)」

丈夫な素材として紹介した「オックスフォード」と触り比べてみると良いですね。

明らかに「ブロード素材」の方が繊細なのが手触りで分かるはず。

ニットていうなら、「ハイゲージ」ですね。

ウォームビズのニットっていつの間にか穴が開いていた...なんて経験ありません??

ちょっとしたひっかけでも、ほつれたり・穴が開いてしまったり...。

ミドルゲージやローゲージと比べると、ハイゲージニットは明らかにデリケートなのです。

一昔前なら、この手の繊細な素材は、ある程度の値段を払わないと手に入りませんでしたが...。

ユニクロが圧倒的に効率化された生産背景や、巨大資本ゆえに数の原理(服はたくさん作れば、1点あたりの価格は安くなる)で、繊細・デリケートな高級素材なのに価格は手ごろ...というビジネスモデルを確立。

1~2年ガシガシ着て、ダメになってもあきらめのつく値段、つまり1~2年のショートスパンで「購入金額÷使った回数」的に採算のつく価格で手に入るようになりました。

「お金のかからないオシャレ」的には、繊細かつデリケートな高級素材こそ、奮発するのではなく、ユニクロで買うものなのです。

奮発して高級素材を買うなら、着用時間に注目

「でも、デリケートかもしれないけど、高級素材の服の服を奮発したい」

という人は、服を着る時間に注目してみましょう。

コートやマフラーは、屋内に入ったら脱いでしまうもの。ゆえに1回の着用辺りの着用時間は短いのです。

使用時間が短ければ、当然服に与えるダメージも少ない。ダメージが少なければ、高級素材でも長持ちします。

コートやマフラーなど、着用時間は短いけど、高頻度で着る服なら、デリケート素材でもたくさん使うことが出来、「購入金額÷使った回数」的コスパでも賢い買い物となるでしょう。

実際、私が5年間、夏以外の3シーズン使用しているダウンベストは「ウール×カシミア」の非常にデリケートな素材ですが...いまだに良好なコンディションで現役バリバリ。

それもこれも、着用頻度が多くても、着用時間が短いから。

もちろん、「着用時間が短いものにお金をかけるのはちょっと...。安くて良いやつがあれば、それで十分かな」という考えも正解でしょう。

着用時間は短いけど、毎日着るものだから...とお金をかけるもよし。
着用時間が短いから、手ごろな良品を...で格安良品を利用するもよし。

ここは価値観の違いでしょう。

私は、前者が今の気分かな~。

高級品に「シンプル」を求めるのはもったいない

高級品を買うなら、極端にシンプル志向になってしまうのは、どうかな~...と私は思います。

もちろん、高級品ゆえにたくさん使わないと「購入金額÷使った回数」的に元は取れないので、ある程度着回しの効くデザインである必要はありますが...。

パッと見で、「ユニクロと見分けのつかないシンプルなデザイン」を選ぶのは、もったいない。

いや、わかるんですよ!

パッと見はユニクロと見分けがつかなかったとしても、よくよく見ると圧倒的に素材が上質だったり、シルエットが美しかったり...極上の服であることはわかるんですよ。

そこに価値があることもわかるんですよ。

でも、所詮ファッションなんてパッと見です。

会う人、会う人に服のウンチクなんて語ってられません。

「説明しないと良さが伝わりにくい服」に大枚はたくのは、もったいなくないですか?

どうせ高級品を買うなら、「きっといい服なんだろうな~」とパッと見でわかるデザイン性を求めた方が、賢い買い物になるのではないでしょうか?

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お金のかからないオシャレの原則は「購入金額÷使った回数」つまり一回使うあたりいくらなのか? TPOをかなり選ぶようなデザインの強い服は、「眺めるだけでも楽しめるか?」を基準に選ぶ。 我が家では、クローゼットに入れずに壁面に掛け軸かのごとくディスプレイ。日々インテリアとしても機能させています。 着る回数は少なくとも、日々インテリアとして機能すれば、これもまた「使った回数」。 カーディガン→約50000円÷30回=1666円 購入してまだ一ヶ月。この「着るインテリア」のコスパは優秀。でも部屋にかけておいて、映えるのはせいぜい1〜2着くらいまでかな? #youjiyamamoto #ヨウジヤマモト #ヨウジヤマモトプールオム #血まみれ参上 #インテリア#cheapchic #お金のかからないオシャレ

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エッ?いくら何でも、上の画像の服はやりすぎだって(笑)

もちろん、そのままじゃ着ませんよ(笑)

こちらのカーディガン、背中の文言にばかり注目がいってしまいますが...素材・シルエット共に極上の一言。

背中の文言が、着こなしのハードルを超絶高くしてしまいますが、ちょっとした工夫でさらりと着こなすことも可能なのです。

そんな話はまた別の機会に(笑)

今回はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございます。